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ネットゲームRedStoneのプレイ暦と実生活でのうどんそばラーメンの喰い歩き日記。画像は期待するべからず

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秋晴れの気持ちのいい日が続きます。
またまた胃痛でダウンしつつも、
「ウホッ600フェスタin白鯖」へ強行参加したり、
リア友の「飲みにいかね?」の誘いにホイホイのって

「体いたわれよ。ヴォケっ」

とありがたいお言葉をいただきました。
しかも、飲んでいたお酒没収の刑付き。

いたわって、薬飲んでます;_;


そんな、ダメ人間がRSの小説を書いてみました。
言っておきますが、私、モーリアックとかモーパッサンとか
遠藤周作とか、大好きです。
とくにモーリアックのテレーズ・デスケイルゥとか
遠藤周作の「侍」とか大好きです。

わかる方、ここで作風をわかっておいて下さい。

わからない方、うふふふふふふ


あと、今回の作品は4回で終わります。
毎週日曜日の更新の予定です。


では「ピニャータの夜」ご覧下さい

「ピニャータの夜」 1/4


 竃の火は下火になって、赤黒い炭の炎が黒い黒いすすだらけの竃の中で静かに燃えている。その上で鍋がことことと小さく震えている。
「ミル姉。これってあれを思い出さない?」
 家にある一番大きなリュックに、アリアンに売りにいくものを詰めながら、レモは明るく私に話しかけてきた。
「あれって?」
 私が聞き返すと、レモはくすくすと笑ってから応えた。
「ピニャータ」
 その言葉を聞いて、自分の頬が緩むのを感じる。孤児院では秋祭りや新年祭でのピニャータ程楽しいものは無かった。神父さんや寮母さんが作ってくれた甘いお菓子が一杯に入ったピニャータ、緑や赤、青、綺麗に飾り付けられたそれを昼の食事が終わった後に食堂に吊るして、その日の夜にピニャータ割りをするのだ。子供たち一人ずつ、年の若い子供たちから、棒を持って目隠しをして、三回回ってピニャータを割ろうと挑戦する。
「そういえば、レモはアレが上手かったわね」
 そう、レモはみょうに勘が良く、ピニャータをパッカリと割るのはいつも彼女だった。降り注ぐ色とりどりのお菓子の包み紙の中で、いつも笑っているのは彼女だった。
「でも、そのリュックは割ったらダメよ」
「分かってるよ。大事な荷物だもんね。アリアンで高く売って、早くお金を送らないとね」
「そうね……」
 レモも私も、親の顔は知らない。二人とも赤ん坊の頃に孤児院の前に置き去りにされたのだそうだ。私は産着からどうやらロマらしいということが分かったが、レモは何も分からなかったらしい。
 でも、そんなことはどうでもよかった。
 今はこの鉱山町で、モンスター退治をやりながら二人で食べていくのでやっとだ。そして、怪物たちが落としていく宝物をアリアンまで売りにいって、そのお金を孤児院に送る。その生活が続いている。
 楽とは言えない暮らしだけど、それなりにやって来れている。
「さ、早く荷造りをすましてしまいなさいな。ご飯にしましょ」
「はい」
 明るい返事を聞いてから、外に出た。
 ぴゅぅっと寒い風が頬に当たる。
(もう、秋も中頃だな)
 そう考えながら、さくさくと落ち葉の散り始めた家の周りを裏に回る。
「ハウル、グロウル。ご飯よ」
 その声で小さな人影が、ひょこっひょこっと暗がりから出てくる。犬のような顔つきに、私の肩口までしかない背丈、彼らはファミリアと呼ばれる種族であるが、今は私の頼もしい仲間だ。薪割りを頼んだら、隣のおばあさんのまでやっていたようだ。
 ふと、子供たちの歓声で顔が動いた。
 焚火にてらされた広い庭の家、地主さんの庭から歓声が沸いていた。
 丁度、ピニャータ割りをやっていた。
 オレンジの光の中に、影として浮かび上がる人型のピニャータが、風でゆらりゆらりとゆれる。それを長い棒で、男の子が必至に叩こうとしている。
 棒がピニャータに当たる、しかし割れずにくるくると回る。もう一度、今度は下から突き刺すように、棒をふるうと、ピニャータにざっくりと刺さった。
「う」
 何かのどの奥からこみ上げるものがあった。
 男の子は棒を引き抜き、大きく振りかぶってから、斬りつけるように振り下ろす。ざっくりとピニャータが割れて菓子が胴体から散らばる。
「うぇ」
 なんだかひどく吐き気がする。
 ハウルとグロウルが心配そうにのどをならしながら、私の顔を覗き込んだ。
「大丈夫、なんでもないから」
 くーん
「お腹が空きすぎたのよ。君たちもお腹すいたでしょ?」
 おぉん!
 ハウルが元気よく答えた。
 二つの尻尾が勢いよく左右に振れる。
 枯れ葉を踏みしめながら、家へと向かう途中で、もう一度大きな歓声が響く。
ふっと振り向いてしまった。ピニャータが焚火にくべられていた。紙と木で作られたピニャータは、あっという間に燃え尽きる。しかし、その一瞬に、生きているかのように炎の中で動いた。
「あ、あ」
 細かく震えた声が唇から漏れる。目から涙が溢れ出す。何故こんなにも悲しいか分からないままに、涙が流れでる。
「ミル姉?」
 レモがいつの間にか外に出ていた。
「なんでもないの。ごみが目に入っただけ」
 そう言って無理に笑う。
「明日は早いんだから、早く食べましょ」
 努めて明るい声を出す。
「ミル姉、早く家の中にはいろ。寒いよ」
 レモも声色を変えて何も無かったかのように明るく喋る。
いや、無かったかのようにではない、何も無かったのだ。

 翌日の朝は良く晴れて、秋らしい高い青空が広がっていた。
 レモは細い体に似合わない様な荷物を背負い、短い弓を腰に結わえて、背丈程の槍を杖変わりにして、にこやかに立っていた。
「じゃあ、いってきまーす」
「待って、レモ」
 歩いていこうとするレモの横について、私も歩き出す。
「いい。不審な人にはついていかないこと。生水は飲まないこと。お金は無駄使いしないこと。お財布はしっかりと持ってるのよ」
「はいはい。分かってるって。初めてじゃないんだし」
 ちょっとすねたように、笑う。朝の光の中で、ふとレモが遠い様な気がした。
「ミル姉も風邪を引かないようにね」
 そう言って、レモが私の体を抱きしめてきた。いつの間にか、私と同じ背丈になったレモは、私より力強くなっていた。
「風の精霊たちよ。この旅人にいい風を。地の精霊たちよ。この旅人に平らな道を。水の精霊たちよ。この旅人に清らかな流れを。火の精霊たちよ。この旅人に安全を」
 ロマに伝わる旅の祝詞をレモの耳のそばでつぶやく。レモの腕の力がほんの少し強くなった。
「ミル姉、調子が悪いときは狩りに行っちゃダメだよ」
「レモも無理しないでね」
「うん」
 するっと、彼女の腕が私から離れていった。
 ハウルとグロウルも、同じように抱きしめて、ほおずりをしてから、何事かを彼らの耳元でささやいた。聞こえはしないが、何を言っているのかは分かる。
 それがすむと、レモは10メートル程走ってから振り返り、大きな声で叫ぶ。
「行ってきまーすっ!」
 私たちは大きく手を振って、彼女の後ろ姿を見送った。
 時々足を止めてこちらに手を振る彼女の姿が、ほんの点となり、山の陰に消えてしまうと、私はレモが去った道に背を向けて家路についた。
「さ、今日はお仕事見に行ってから、掃除しようか」
 おんっ
 私の声にハウルもグロウルも元気な一声を出した。そして、少し大回りして帰ることにした。







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Σ(;゜Д゜)人型なんだ

ピニャータって人の形をかたどってるのか~;
寄ってたかってボコにされるのをみるのは、ミルさんの感じたように何となくこわいかも;
彼女は、遠い過去に起きたつらい事件を肌で思い出したのでしょうか・・・。

どことなくノスタルジックな雰囲気のある、落ち着いた文体ですね~v
情景が目に浮かびます。
つつましく、寄り添い合って暮らすふたりの少女に、この先どんな冒険や事件が起こるのでしょうか。
次回を楽しみにさせていただいてます^^

お体もいたわって、ご無理なさいませんように><;

アル・シェリ URL 2008/10/06(Monday)08:28:36 Edit
Re:Σ(;゜Д゜)人型なんだ

>ピニャータって人の形をかたどってるのか~;

もともとの形はあるみたいですが
今はいろんな形があるみたいですね。
常に人型ではないですよ


>つつましく、寄り添い合って暮らすふたりの少女に、この先どんな冒険や事件が起こるのでしょうか。
>次回を楽しみにさせていただいてます^^

ありがとうございます
とりあえずひとりはアリアンに行っちゃいましたので、今回はそんなに出番無いですが^^;
>お体もいたわって、ご無理なさいませんように><;
>
>

【2008/10/0711:46】
素敵・・・(*´ω`*)

透明感のあるような、すごく素敵な小説ですねぇ・・・(*´ω`*)
いつものグレさんの雰囲気と違うので、
びっくりしつつ、感動しました(´Д⊂ヽ

不勉強でピニャータがわからなかったので、調べてきましたφ(゚Д゚ )フムフム…

続き楽しみです~ヽ(*´∀`)ノ

お体ご自愛ください;;
特に風邪も流行ってるみたいですので、
油断は禁物ですよb

穏やかな午後。 URL 2008/10/06(Monday)15:53:30 Edit
Re:素敵・・・(*´ω`*)


>いつものグレさんの雰囲気と違うので、

いつもは……お笑いですね。わかりマスw


>続き楽しみです~ヽ(*´∀`)ノ

ありがとうございます^^

【2008/10/0711:49】
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